NURO光のONU: ZTE製ZXHN F660Pは”アタリ”で、ZXHN F660Aは”ハズレ”説は本当か?

NUROの極み

Twitterの投稿やネット記事を見ていると、「NURO光のONUにはアタリ、ハズレがある」という人がいます。ZTE社のF660Pが今年から提供されはじめましたが、これはある界隈では”アタリ”といわれているようです。そもそも「アタリ」とは何でしょうか?F660Pは本当に「アタリ」なのでしょうか?その真偽のほどを検証します。

1.本当にF660Pはアタリなのか?
2.F660Pのスペックは?F660Aとの違いは?
3.実際の通信速度は?
4.複数端末でアクセスしたときは?
5.不具合は?
6.その他の懸念事項
7.まとめ

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1.本当にF660Pはアタリなのか?

以下の記事によると、2022年1月からNURO光のONUにWi-Fi 6  対応のZTE社製 ZXHN F660Pが追加されました。

NURO「F660P」提供開始、ZTE製のWi-Fi 6対応ONT

Twitterでも 数はまだ少ないながらも「F660Pが届いた!」という投稿を目にするようになりました。
ZXHN F660Pは、ZTE社のONUで最新の通信規格Wi-Fi 6に対応しています。
Wi-Fi 5対応だった旧機種F660Aに比べ、通信速度が速くなると期待されるため、このF660Pを受け取った人は「アタリだ!」と喜んでいるようです。

ちなみに、NURO光では、2022/5/20現在 8種のONUを用意していますが、新規加入者は ONUを指定できません。
ご提供する機器に関して

どのONUが割り当てられるかは、実際に受け取ってみないとわかりません。
機種のスペックに違いがあるため、この点が「アタリ・ハズレ」の議論を生み出しているようです。

ちなみにこの「アタリ」の意味するものは何でしょうか?

考えられるのは、以下のようなものです。

1.Wi-Fi 6に対応しているので 通信速度が速い(と期待できる。実際そうなるかは別問題)
2.不具合が起こると報告されているONUではない(接続が頻繁に途切れる、など)
3.他の機種にはない機能が追加されている(例:MIMOなどの同時接続対応)
4.技術的に根拠はないが、なんとなく雰囲気・イメージで言っている

実際はどうなのでしょうか? 調べてみました。

2.F660Pのスペックは?F660Aとの違いは?

F660Pは、Wi-Fi 6対応と言われていますが、実は詳細仕様がよくわかりません。

F660Aでは、取扱説明書にある程度スペックについての記述がありましたが、F660Pの取扱説明書には、詳細仕様が書かれていないのです。

IEEE802.11ac (Wi-Fi 5)
詳細仕様が不明
  伝送速度
5GHz帯(最大1.3Gbps)
  アンテナ
送信3×受信3(内蔵アンテナ)
IEEE802.11ax (Wi-Fi 6)
N/A
  伝送速度
  アンテナ

F660Pの取扱説明書をみても、無線LANの仕様については以下の記述しかありません。

無線 インターフェース: 2.4 GHz および 5 GHz 周波数帯をサポートします。 内蔵ア ンテナを提供します。IEEE 802.11a、IEEE 802.11b、IEEE 802.11g、IEEE802.11n、 IEEE802.11ac、IEEE802.11ax 規格に準拠します。

本家中国側のZTEのホームページをみても、F660Pについては製品情報すら掲載されていないのです。

この点、F660Pについては、どのようなWi-Fi仕様になっているのか、一抹の不安があります。

そもそも、NURO光のONUには個性の強いものが多く、なぜこんなにいろいろな種類があるのか謎が多いのです。

謎多きNURO光のONU 真のアタリはこの機種だけ。それを入手するには?

3.実際に出る通信速度は?

さて、F660AとF660Pで、実際の通信速度にそんなに差はあるのでしょうか?

端末を1台だけを接続したときの速度を調べてみましょう。

Twitterなどで見る限り、F660Pを受け取ったと思われる人からは、「700〜800Mbps出た」との投稿もあります。一方、「500Mbps程度しか出ない」という投稿もあります。

  • どの地域の人なのか?
  • 何の端末を使ったのか?
  • 無線なのか有線なのか?
  • Wi-FiならONUからどのくらいの距離離れていたのか?

などで、実際に体験する通信速度は大きく変わります。
一概には言えませんが  投稿を信じれば 500〜800Mbpsの速度がでていると思われます。

一方、F660Aのほうはどうでしょうか?

あくまで我が家の一例ですが、「ZXHN F660A」については、以下のような構成で 500Mbpsを超える通信速度がでています。

ちなみに、我が家では後述する不具合の問題があるので、普段はF660AのWi-Fi機能はOFFにして使っていません。外付けルーターを間に挟んで、そのWi-Fi機能を利用しています。(下図)


あくまで推測ですが、F660Pで500Mbps程度の通信速度しか出せなかった人は、

  • NURO光の回線速度が低めの地域(地域によって最高速度に多少ばらつきがある)
  • F660Pとクライアント端末の間の経路(電波の届きにくいなんらかの要因がある)
  • クライアント端末の性能・仕様(Wi-Fi 6に対応していない古い機種)

のいずれか、もしくは複数の問題の影響を受けている可能性があります。
その場合、F660PとF660Aとでは、通信速度に劇的な差はでないこともありえます。

4.複数端末の同時接続では?

F660Pの仕様が明らかでないので、あくまでF660Aのスペックからの推測ですが、5GHz帯での同時接続では、全体の帯域を複数端末で分ける仕様になっていそうです。

同時接続のための機能について解説します。

国産メーカーのWi-Fiルーターでは、デュアルバンドとMIMO(Multiple Input Multiple Output)という機能で複数端末の同時接続時でも通信速度が落ちにくいことを売りにしています。

しかし、これもスペックをよく見ないと誤解するケースがあり、思ったように高速通信ができずがっかりするケースがあります。

デュアルバンド

 5GHz帯と2.4GHz帯それぞれを別々の端末に割り振ることで、通信速度が落ちにくくするやり方です。

5GHz帯(高速で電波干渉が少ない)/  2.4GHz帯(障害物に強い)

MIMO

 送信・受信に使うアンテナを複数用意することで、複数の端末に同時接続しても通信速度が落ちにくくするやり方です。

    送信と受信で1本ずつアンテナを利用します。アンテナの欄に「1×1」と書かれていたら 送信用 1本、受信用 1本を意味します。

MIMO非対応(交互に接続)
MIMO対応(同時通信可能)

私が利用しているバッファローのWSR-2533DHP3では、アンテナは、「5GHz/2.4GHz 4本(内蔵)」と書いてあります。ただ、実際に複数端末で同時接続すると、速度はその台数分の1(3台なら1/3)になってしまいます。

F660Aでも、802.11acの仕様欄に「アンテナ:送信3×受信3(内蔵アンテナ)」と書かれていますが、実際には、バッファロールーターと同じ状況になります。しかも 各端末へのデータパケットの配分が不均一で、先に接続に行ったほうにより多くのデータを流し、あとから接続したほうには少ない配分でデータを流すような傾向が見られました。

F660Pでも同じ仕様(アンテナ:送信3×受信3(内蔵アンテナ))かもしれません。

5.不具合の有無は?

我が家のF660Aでは、Wi-Fiで特定アプリケーション(Zoom)を利用すると、接続が不安定になり途切れるという現象がおきました。

関連記事)NURO光の唯一のデメリット? ZTE製ONUで無線LANが途切れる場合の対処法

まだ提供されはじめてあまり時間が経っておりませんが、F660Pでは、いまのところそのような報告はでていないようです。

6.その他の懸念事項

ZTEは、ファーウェイ(HUAWIE)と同様、いわゆる中華メーカーです。

ファーウェイといえば、米中の覇権争いの過程で、アメリカから中国への半導体輸出が禁止されたり、安全保障上の理由からアメリカ国内で販売禁止となったのが記憶に新しいところです。

ファーウェイ輸出規制、米国が本格化へ 逃げ場失う中国 (2020/9/11, 朝日新聞)
米 中国「ファーウェイ」など “販売認証禁止”の法律成立 (2021/11/12, NHK)

「有事の際には中国政府がこれらの通信機器からのデータを傍受したり、こうした通信機器にサイバー攻撃を加えてダウンさせる」などの嘘か本当かわからない情報も存在します。

幸か不幸か、日本では中華通信メーカーの製品の禁輸措置は取られていませんが、今後の動向は注視したいところです。

7.まとめ

まとめると、F660Aのように「ある条件下でWi-Fi接続が不安定になる」といった不具合報告もいまのところないため、それなりに性能がいいWi-Fi機能付きONUではないかと思われます。

ただし、スペックが公開されていないので、「Wi-Fi6に対応している」というだけでは、F660Aより優れているか断定ができません。F660Pに関して、現時点でわかっている情報を以下にまとめます。

スペック
詳細が不明です。
通信速度(単一端末)
F660Aと同等の500Mbps以上、最大で800Mbps以上はでると思われます。
通信速度(複数同時)
複数端末を同時接続したときの速度は、最大転送速度を台数分で割った値になると思われます。(F660Aや他の外付けルーターと同様)
不具合
いまのところ、報告は見られません。
その他
中華メーカー製であることの漠然とした不安はあります。
(技術的な根拠はありません)

F660P以外のONUを受け取った場合でも・・・

確かに通信速度が速いにこしたことはありませんが、F660P以外のONUが送られてきても、そんなにガッカリする必要はないと思います。

理由は、F660Aなどの802.11ac対応ONUであれば、クライアント機器1台の接続で500Mbps程度は出せるからです。

この性能であれば、4〜5台の同時接続でも、それぞれの端末で 30〜100Mbpsくらいの速度は出ると思われます。外付けルーターを使えば、各クライアント端末との通信は更に安定します。

ちなみに、通常の用途で必要な通信速度はどのくらいでしょうか?
こちらのサイトに用途別の推奨通信速度について書かれていたので 参考までに引用します。

回線速度の目安は?ゲームなど用途によって異なるので解説します!(WiMAX)

用途
推奨通信速度
オンライン会議
10〜15Mbps
4K動画
20Mbps
オンラインゲーム
30〜100Mbps

つまり、ZoomやTeamsのようなオンライン会議でも、YouTubeで4K動画を視聴するときも、フォートナイトのようなリアルタイム対人戦ゲームでも、100Mbpsあればまったく問題ないということになります。

更にNURO光の通信性能を引き出したければ以下のような方法もあります。

参考記事)【F660A vs. 外付けWi-Fiルーター】 NURO光で夢の800Mbps超えを達成したのは?

NUROの極み
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