ちょっと待った!NURO光のONU “NSD-G1000T”をおすすめしない3つの理由

NSD-G1000Tをおすすめしない3つの理由 光回線の極意

NURO光を契約後、回線速度を速くしたいときの選択肢としてソニー製 Wi-Fiルーター内蔵ONU「NSD-G1000T」を検討している人もいると思います。この機種を入手するにはNUROスマートライフを契約しすることになりますが、3つの理由からおすすめしません。その理由を解説します。

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NURO光の回線契約の特徴

個人向けに月額費用が安く通信速度が速い光回線を提供しているNURO光。戸建て向けには2ギガ/10ギガのサービスを提供していますが、まだ提供エリアが全国を網羅しているわけではなく、提供されているエリアでもほとんどが2ギガのサービスとなります。

光回線を契約すると 通常、ONU(回線終端装置)と呼ばれる光ファイバーに接続する機器と、Wi-Fiルーター(必要な人のみ)がレンタルで提供されます。

NURO光で特徴的なのは、Wi-FiルーターとONUが一体となった機器を提供しており、「Wi-Fiルーターをレンタルしたり、個人で購入しなくてもいいですよ」というのが売り文句になっています。

NURO光のWi-Fiルーター付きONU

さて、NURO光からレンタルで提供されるWi-Fiルーター付きONUですが、かなり個性の強い機器が並んでいます。NURO光のサイトで、「ご提供する機器に関して」のページに一覧が書かれていますが、ほとんどの機種が中国・台湾製のZTEやHUAWEI(ファーウェイ)の機器であり、製品スペックや取り扱い説明書も、日本の通信機器メーカーのように詳細に書かれているわけではありません。

参考記事)NURO光のWi-Fiルーター(ルーター付きONU) |真のアタリ機種はどれ?入手方法は?

そんな中、日本製の機器がソニーの「NSD-G1000T」とSYNCLAYERの「SGP200W」です。

SYNCLAYERは馴染みのないメーカーですし、SGP200W自体は、Wi-Fi 5(802.11ac)までしか対応していません。現在Wi-Fi 6(802.11ax)への移行が進んでいるので、いまからSGP200Wを好んで使う人はいません。

そうなると、Wi-Fi 6にも対応しているソニー製の「NSD-G1000T」を入手したいと思うのが人情ですが、ここに大きな落とし穴があります。NURO光では、「契約者がONUの機種を指定することができない」のです。

よくあるご質問」には、「11ac非対応のONUが設置された場合に交換可能」とあります。しかし、Wi-Fi 6が主流のこの時期に、11ac ( Wi-Fi 5)非対応のルーターなどありませんので、事実上「交換しません」と宣言しているようなものです。

NURO光 機器の交換について

 

NSD-G1000Tを入手するには?

さて、ではどんな人がソニー製のNSD-G1000Tを入手できるのでしょうか?

オプション契約で月額550円を払い 「SMART LIFE」に契約すると、ソニー製のNSD-G1000Tがレンタルできます。

NURO光のSMART LIFEオプション

NSD-G1000Tは、Wi-Fi 6に対応していますし、「SMART LIFE」に加入すれば、セコム駆けつけサービスもついてきます。なにやらお得のような感じがしますが、個人的にはこのオプションはおすすめしません。

NSD-G1000Tをおすすめしない3つの理由

毎月550円払って「SMART LIFE」契約をして、NSD-G1000Tを入手するのは控えたほうがいいと思います。その理由は以下の3つです。

理由1:NSD-G1000Tのスペックが不明確

SONYブランドに惹かれる人は多いと思いますが、家庭用通信機器メーカーとしてのSONYの実力は未知数です。長年 無線通信機器を製造販売してきた「バッファロー」「アイ・オー・データ」「NEC」などの製品に比べると、実績面では不安が残ります。

実際、NSD-G1000Tのマニュアルをみても、説明は比較的簡素です。バッファローやNECのWi-Fiルーターのマニュアルにかかれているような、ビームフォーミングやMIMOなどの機能については記載されていません。家族で利用する場合、スマホやパソコン、タブレットPCなど同時に十数台の機器がWi-Fi通信で接続にくるわけですが、通信速度の安定性を確保する機能についての記述がほぼないのです。

理由2:レンタルしつづけてもWi-Fiルーターは手に入らない

2つ目の理由は、NURO光の契約終了したときに何が残るか?という点です。

通常2年契約をする人が多いと思いますが、毎月 550円で「SMART LIFE」を契約し、NSD-G1000Tをレンタルし続けたとします。 2年間の支払い総額は、550円 x 12ヶ月 x 2年 = 13,200円です。

万が一、NURO光を2年後に解約した場合、手元には何も残りません。

理由3:Wi-Fi通信速度を速くする方法は他にもある

3つ目の理由は、NURO光の家庭内でのWi-Fi通信速度を速くする方法は、NSD-G1000T以外にもあるからです。

問題となるのは、Wi-Fiルーター一体型のONUのWi-Fi通信の挙動です。特に中国のZTEやHUAWEI製の機器の場合、Zoomなどの特定アプリで接続したときにリブートを繰り返したり、多数の端末から同時に接続しにいったときに、通信速度が低下したりする場合があります。

また、スマホやパソコンがWi-Fi 6に対応しているのに、Wi-FiルーターがWi-Fi 5のままでは、せっかくのNURO光の高速通信の恩恵を受けられません。

そんなときは、Wi-Fi 6対応の外付けWi-Fiルーターを購入し、NURO光のONUに有線接続してしまえばいいのです。ONUには、光ファイバーから有線LANにもってくるまでの作業をお願いし、家の中のクライアント端末とは、性能がいい外付けWi-Fiルーターに通信させれば問題は起きません。

Wi-Fi 6ルーターも1万円前後で購入できます。

具体的なやり方については、以下の記事を参考にしてください。

NURO光の性能を引き出し800Mbpsを手に入れる!バッファローWi-Fi 6ルーターの選び方

選ぶならバッファローかNECか? 【2023年最新】Wi-Fi 6ルーターの選び方

(図解)NURO光ONUとバッファローWi-Fiルーターのつなぎ方