カメラのズーム倍率は肉眼でみた大きさからの拡大率ではない?初心者を惑わすそのカラクリに挑む

初心者一眼レフ

野鳥撮影に挑戦するようになり、当然のことながら望遠レンズが必要となりました。300mm望遠、500mm望遠とさまざまな種類がありますが、見た目からの倍率については書いてありません。その理由について初心者なりに調べてみました。


先日 カメラ付属品のレンタルを調べたあと、GooPassでNikon一眼レフ用の望遠レンズ AF-S DX NIKKOR 55-300mm f/4.5-5.6G ED VR をレンタルしてみました。

早速その威力を試してみようと ちょうど家の前の電線に止まっていたムクドリを撮影してみました。
直線距離にして8mくらいでしょうか。まだまだピント合わせは甘いですが、電線に捕まっている足の様子ですとか、体の模様などもよく見えるようになり、一歩前進した感じがします。

さて、前から気になっていたのですが、なぜ一眼レフカメラでは、レンズ性能を「△△mm – ○○mm」と表し、○○倍という表現をしないのでしょうか?

よくコンパクトデジカメの性能を表すときに使われる、「光学ズーム ○○倍」というのは、私達のイメージしている倍率と同じなのでしょうか?

デジカメの倍率は、私達に身近な他の光学機器、例えば、双眼鏡、顕微鏡、天体望遠鏡とは何が違うのでしょうか?

早速調べてみました。

双眼鏡の場合
顕微鏡の場合
天体望遠鏡の場合
カメラの場合
光学ズーム○○倍は、見た目からの倍率ではない!

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双眼鏡の場合

双眼鏡などは、性能を「○x□ 」と表記するよう業界でルールが統一されています。

例えば、「10 x 32」と書いてあったら、前の数字 10が、倍率を示すのです。

キャノン: 双眼鏡の基礎知識
オリンパス:双眼鏡の基礎知識

ここで定義されている倍率とは、「100m離れたものが裸眼で10mの距離から見るのと同じ大きさで見えることになる」つまり、「距離を10分の1まで縮めて見える」ことになり、私達が通常イメージする”倍率”の意味と合っています。

顕微鏡の場合

他の光学機器、例えば、顕微鏡はどうでしょうか?

顕微鏡の倍率は、総合倍率=(対物レンズの倍率)x (接眼レンズの倍率)で計算します。

出典:誠報堂科学館

「倍率1倍(等倍率)とは観察物から250mm離れたところから人間の肉眼で見たときの見え方」と定義されているようですので、顕微鏡を覗いて見える像は、250mm離れたところから肉眼でみたときと比べて、○倍で見えます。

参考:ランク王 【徹底解説】顕微鏡は適切な倍率に|顕微鏡の原理と種類は?

望遠鏡の場合

望遠鏡の場合はどうでしょうか?

望遠鏡の倍率 = 鏡筒の焦点距離 ÷ 接眼レンズの焦点距離 で計算できます。

出典:ビクセン

この場合の倍率も、私達が普段イメージしている倍率と同じです。

50倍程度で月のクレーターが詳細に見えます。
80倍程度から木星の縞模様が観測できます。
100倍程度で、土星の環がよくわかります。

カメラの場合

カメラの性能を語るときに言われる「倍率」についてはどうでしょうか?

カメラでは、よく「光学ズーム ○○倍」という表現を目にします。

もう7年近く前、2015/4/17 の ITmediaの記事ですが、ニコンの COOLPIX P900が発売された後のレビュー記事では、光学ズーム83倍でどんなものが撮影できるか紹介されていました。コンパクトデジカメの性能の進化には目を見張るものがあります。

2000ミリ相当まで突き抜けた光学83倍ズームが笑うほど面白い――「COOLPIX P900」

カメラの場合で、特にコンデジ(コンパクトデジタルカメラ)の場合は倍率を売りにすることがあります。

しかし、結論からいうと「光学ズーム○○倍」と表記されている倍率は、双眼鏡や顕微鏡、天体望遠鏡で私達がイメージする「倍率」とは異なるものです。

東芝テリー株式会社のサイトに掲載されていた説明を引用させていただくと、

デジタルカメラやビデオカメラで使用されるズームレンズでは,仕様として3倍や6倍,30倍などの倍率が示されますが,これは“ズーム比”と呼ばれるものであり,焦点距離の長い側の端(テレ端)と短い側の端(ワイド端)とでの焦点距離の比を示します。たとえば焦点距離が8~80mmに可変できるズームレンズではズーム比が10倍となります。

光学ズームの倍率が、私達の通常イメージする倍率と異なるとすると、実際の倍率はいくらなのでしょうか?

あるいは、そもそも光学ズームの倍率を書いていない、AF-S DX NIKKOR 55-300mm f/4.5-5.6G ED VR のような望遠レンズを D750のようなフルサイズの一眼レフカメラで使った場合の倍率はいくらなのでしょうか?

初心者には謎だらけです。

これについては、カメラの画角、センサーのサイズ、センサーの解像度など、他の光学機器とは異なる要素について考慮する必要がありそうです。

結論からいうと、D750と、AF-S DX NIKKOR 55-300mm f/4.5-5.6G ED VRの300mmを使った場合の、肉眼と比較した望遠倍率は、 300mm / 約50mm = 約 6倍となるそうです。

さて、こんなうやむやな理解でもとりあえず写真は撮れます。疑問解明はまた別の機会に。

一眼レフカメラ用の望遠レンズを使って、さてどんな写真が撮れたでしょうか?

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