ワイン好きなら一度は訪れたい ナパ・ヴァレーのワイナリーツアーのおすすめは?

ワイナリーツアー 後悔しないワイン選び

海外旅行にも普通に行けるようになり、アメリカ合衆国を訪問する人も増えています。サンフランシスコを訪問する人が、一度は行ってみたいと考えるカリフォルニア・ワインの聖地「ナパ・ヴァレー(Napa Valley)」。個人で回るのは大変という人のために、おすすめのワイナリーツアーを調べてみました。

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ナパのワインはなぜ有名?

イタリア、フランス、スペインに次いで世界第4位のワイン生産量を誇るアメリカ合衆国。そのワイン生産のうち約90%がカリフォルニア州で生産されています。

カリフォルニア州は優れたワインの生産に適した気候と土壌を備えています。太平洋からの影響を受ける地中海性気候であり、温暖で日照時間が豊富な条件が整っているのです。

カリフォルニア・ワインの生産地は大きく6つの地域に分かれています。こちらのカリフォルニア・ワインのサイトでは、600を超えるワイナリーを検索できます。

カリフォルニアワインの生産地

その中でも、North Coast(ノースコースト:図中黄色部分)に位置するナパ・ソノマ地区は 高品質ワインの産地が集中していることで有名です。ナパ・ソノマは、サンフランシスコの北側にあり、市内・空港から車で1時間強で行くことができます。

ナパ・ワインが有名になったのは1976年の「パリスの審判」と呼ばれる出来事がきっかけと言われています。

当時は、「ワインといえばフランス」「ヨーロッパ以外の国では高品質なワインを生産できない」という考え方が主流であった時代です。

そんな中で開催されたフランス人審査員によるブラインド・テイスティング大会において、当時無名だったナパ・ヴァレー産のワインが、フランスワインを差し置いて、赤ワイン・白ワインともに一位に選ばれました。

これ以降、アメリカも高品質ワインの重要な産地と認識されるようになったのです。

(出典:パリスの審判とカルトワイン by ベルトラ)

ナパのワイナリーのおすすめは

ナパ・ヴァレーには数百ものワイナリーがあります。一口に”ワイナリー”といってもその形態は様々です。

多数の観光客が訪れることを前提にレストランやショップを併設した大規模なワイナリーもあれば、日に少人数だけ受け入れ、予約しないと入場できないワイナリーもあります。極端なケースでは個人経営で、一般観光客の見学や試飲を受け付けないワイナリーもあるようです。

以下に、ツアー旅行に組み込まれることが多い、あるいは個人で行きやすい有名なワイナリーをいくつか挙げてみました。

正式名称 予約 テイスティング ワイナリーツアー 食事
Robert Mondavi Winary
(ロバート・モンダヴィ)
不要 $65〜 レストラン併設
Opus One
(オーパスワン)
必要 $100
Domaine Chandon
(ドメーヌ・シャンドン)
不要 $55 レストラン併設
Stag’s Leap Wine Cellars
(スタッグス・リープ・ワインセラーズ)
不要 $75 $95
Javis Estate
(ジャービス・エステート)
必要 $150
Kenzo Estate
(ケンゾー・エステート)
必要 $80 $110 軽食

それぞれの位置関係は以下のようになっています。
(ナパ・バレー全体のマップはこちら

一番下にある星印 Oxbow Market (オクスボーマーケット)は、ツアー客のランチに使われることが多い、ショップ&レストラン群の複合施設です。

それでは、各ワイナリーについて1つづつ簡単に解説します。

Robert Mondavi Winary

(Photo: tarura)

ロバート・モンダヴィ(1913-2008)は、ワイン生産者であり、技術革新と戦略マーケティング戦略でカリフォルニア・ワインを世界的に認知されるレベルに高めた第一人者です。

このワイナリーは 1966年に彼が創業したものでナパワインの歴史と伝統を表すワイナリーです。正面入口には、彼の像があります。ワイナリー内には美しい庭園や美術館、レストランもあり、ワインや食事を楽しみながら芸術に触れることもできます。テイスティングだけなら $65、食事もつけると $125。予約不要で訪問できます。 

Opus One

(Photo: Opus One)

オーパスワンは、ボルドーのシャトー・ムートン・ロートシルトのフィリップ・ド・ロートシルト男爵と、ナパヴァレーの有名醸造家ロバート・モンダヴィによって生み出された超高級赤ワイン。カベルネ・ソービニヨンをベースに複数の品種をブレンドすることで、ボルドーワインのような複雑な味を生み出します。日本で購入すると1本6万円は下らないワインを$100で試飲できます。Overture(オーバーチュア)と呼ばれるセカンドワインも合わせて試飲可能です。(ただし、舌が慣れていないと一般には違いがわからないかもしれません)

Domaine Chandon

(Photo: tarura)

Domaine Chandonは、フランスのシャンパン製造会社「モエ・エ・シャンドン」がカリフォルニアで展開するスパークリングワイン製造会社です。店内には多数のスパークリングワインが陳列されています。フランスでのシャンパンの製造方法を受け継いでシャンドンが製造しているのに「シャンパン」と名乗れないのは理由があります。「シャンパン」というのはフランスのシャンパーニュ地方で造られ、フランスのワインの法律(AOC法:原産地呼称管理法)で定められた条件をすべて満たしたスパークリングワインのみをシャンパンと呼ぶことができるからです。レストランも併設されており、ワインとともに食事を楽しむことが可能です。テイスティングだけなら$55。予約不要。

Stag’s Leap Wine Cellars

(Photo: Stag’s Leap Wine Cellars)

ナパワインが有名になった1976年の「パリスの審判」で、一位をとった赤ワインを出品した伝統あるワイナリー。大規模ワイナリーではないものの、予約なしでの訪問が可能。テイスティングだけなら$75, ワイナリーツアー付きなら$95。

Javis Estate

(Photo: Javis Estate)

小高い丘の上にあり、地下の洞窟に広がる広大な醸造所・貯蔵庫で有名なワイナリーです。テイスティングと洞窟ツアーあわせて一人$150。事前予約が必要です。Tripvisorでも「ぜひ行くべきところ」としてすすめられています。

Kenzo Estate

(Photo: Kenzo Estate)

ケンゾー エステートは、大手ゲームメーカーであるカプコンの創業者として成功した辻本憲三氏が1990年代に造り始めたワインです。世界のトップ100ワイナリー、ナパ・ヴァレーのトップ10ワイナリーに選ばれています。Javis Estateの近く、小高い丘の上に位置しています。こちらも事前予約が必要です。テイスティングのみ$80、ティスティングとワイナリーツアー $110、別料金でサンドイッチの軽食を取ることもできます。

ナパ・ワイナリーツアーのおすすめは

こうしたワイナリーを効率よく回るためには、ツアーに参加するのがおすすめです。アメリカでも当然飲酒運転は交通違反ですし、レンタカーでワイナリーを回って、ドライバーである自分だけ飲めないのはつらいでしょう。

サンフランシスコ中心部に宿泊している人が ナパ・ワイナリーツアーに参加する場合、日帰りツアーが一般的です。朝9時前にホテルを出発して、夕方6時前に戻る、所要8〜10時間のコースです。

途中でランチを取りながら、上記に挙げたワイナリーを含めて合計3〜4つのワイナリーを訪問します。高級ワインの代名詞ともいえる「Opus One」はコースに含まれることが多いようです。

ランチは、途中の大規模ワイナリーで取る場合もありますが、大人数の場合は、Oxbow Market (オクスボーマーケット)を使うこともあります。(上図の一番下)大型バスも入れて駐車場が広く、レストランやショップの収容可能人数が多いためです。

JTBやHISなどの旅行代理店もナパ・ワイナリーを巡るオプションツアーを用意しています。海外ツアー手配会社のベルトラなどを使えば、航空券やホテルとは別に、ワイナリーツアーだけ個人で申し込むこともできます。

1つ注意点があります。こうした旅行代理店が催行するワイナリーツアーの中には、ワイナリーに車で連れて行ってくれるだけのものがあります。試飲代、個々のワイナリーが用意している見学ツアー代金は含まれていないこともあり、ツアーによってはランチも自腹のこともあります。ベースとなるツアー代金とは別に、現地で費用がかかりますのでご注意ください。(その場合、試飲するか、見学ツアーに参加するか否かは個人の自由です)

以下にベルトラが提供しているナパ・ワイナリーツアーのうち、おすすめを紹介します。

オーパス・ワン&ジャービス・エステート+厳選ワイナリー
(ツアー代金:$355)
Opus One
高級ワインの代名詞「オーパス・ワン」とジャービス・エステートの洞窟ツアー(Cave Tour)が楽しめるツアーです。3つ目のワイナリーは、定休日でないワイナリーから参加者の希望で選択してくれます。ランチは、オックスボー・パブリックマーケットでとります。

注意点は、試飲代、見学ツアー代、ランチ代が含まれていないことです。3つのワイナリーで試飲すると、追加で $150(ジャービス)、$107(オーパスワン)、$60-$100(3つ目のワイナリー)、$30程度(ランチ代)で合計 $400くらい必要です。

Javis EstateやKezo Estateのように、予約が必要で受け入れ可能人数がそれほど多くない場合、海外ツアー手配会社が代行して予約をいれようとしても、予約枠が埋まっていることもあります。

こうした要予約のワイナリーが含まれている場合には、ツアー自体を早めに申し込んでおいたほうが安心です。

ちなみに、普段ワインを飲み慣れていない人が調子に乗ってガンガン試飲していくと危険です。試飲は数種類のワインがグラスに少量(45mlくらい?)ずつ注がれますが、全部飲むとグラス1−2杯ぐらいになります。それを3〜4箇所で行うと1日でグラス4-5杯のワインを飲むことになります。お酒に強くない人なら十分飲み過ぎの量です。帰りのバスの中で、酔い潰れるか、最悪気持ち悪くなります。

飲み過ぎに注意しましょう。

ワイン選びに迷ったら

ワイナリーを訪問し、試飲していく中で気に入ったものがあれば買いたくなることもあるでしょう。

ただ、そのワインの値段が妥当なのか、実際にどんな評価なのは、ワインに詳しくない一般の旅行者にはわかりません。

そんなときは、スマホアプリ「vivino」を使えばある程度 見分けがつきます。

参考記事)後悔しないワイン選び|ワイン検索アプリのおすすめはVivino

世界のワイン愛好家が付けている評価の平均値、販売されている価格の平均値をみて、購入する価値があるか決めるとよいでしょう。

ただ、こうしたワイナリーツアーでワインを購入するのは個人的にはあまりおすすめしません。

ワインの仕入れ目的で旅行にきているならともかく、普通の旅行者は なにか別の目的があってアメリカにきて、ついでにワイナリーツアーに参加することが多いと思います。

ワインはかさばって重いですし、スーツケースにいれて旅をつづけるのはしんどいです。また、関税かからず日本に持ち込めるのは 750mlボトル3本までです。しかも、有名ワイナリーのワインは世界中で販売されています。苦労して日本に持ち込んだワインも コストコや楽天で安く売っていたらちょっとがっかりです。

快適に旅を続けるために、ワインを楽しむのはワイナリーで。旅行中に買ったワインは、日本に帰国する前に消費したほうがよいでしょう。

ナパのプレミアムワインを日本で購入する方法

そうはいっても、日本で購入できないナパのプレミアムワインを購入したいという人もいることでしょう。

こうしたワインは、「ブティック・ワイナリー」とよばれる個人経営のワイナリーで生産されていることも多いです。残念なことにそうしたワイナリーはツアー観光客を受け入れないことが多く、一般人はめったに購入することはできません。

しかし、日本に居ながらにしてこうしたプレミアムワインを購入できるサービスがあります。

それが、ナパのプレミアムワインの定期お届けサービス【THE STELLA(ステラ)】です。

このサービスでは、毎月 11,000円もしくは 22,000円を支払い、ナパ・ソノマのプレミアムワインを1〜2本受け取ります。最低契約期間は6ヶ月となっています。

このサービスが魅力的なのは、本当にいいワインを適正な価格で届けているからです。

以下の記事にも書きましたが、ネットで販売されているワインは粗悪品が多くあります。大したことないワインを、あれこれ宣伝文句をつけて高い価格で販売している場合がよくあるため、ワイン初心者は特に注意が必要です。

おいしいワインに出会えないそのワケは?ワイン初心者を待ち受ける5つのワナ

ワインアプリ「vivino」を使い慣れてくれば、この手の粗悪品はわりと見抜きやすいですが、不慣れな方が毎回調べるのはしんどいでしょう。

ステラで提供されているワインはかなり期待がもてます。

一例を挙げます。過去に提供されたスタンダードプランのワイン「Tanbark Hill Cabernet Sauvignon 2014」です。vivinoで調べてみると、このワインは、世界のワイン愛好家の間で平均 4.2 / 5の評価がつけられており、平均販売価格は 14,000円を超えています。いまは円安になっているため、提供当時に比べて1.4倍くらいの値段になっていると考えたとしても、当時でも1万円以上の価値があったと思われます。

ワイナリー:Philip Togni

Tanbark Hill Cabernet Sauvignon 2014

ちなみに、日本国内で vivinoで4.0以上のスコアをもつワインを探すのはかなり難しいです。有名百貨店のワインショップで1万円以上出しても、vivinoでのスコアが4.0未満のものが多く見受けられます。もちろん、スコアだけがすべてではなく、自分がおいしいと思うワインに巡り会えればそれでいいわけですが、ワイン初心者が、”はずれワイン”を引く確率を下げるうえで、この手のアプリは役に立ちます。

日本で手に入らない1万円以上の価値のプレミアムワインが、送料込みで11,000円で手に入るのは非常にお得なのではないでしょうか。

それでも心配で、ワインのクオリティを入会前に確認したい場合、お試しプランが用意されています。

税込 22,000円、お試しは1人一回限りとなります。

前に説明したナパ・ヴァレーの個別ワイナリーの試飲・見学ツアーも日本円に直すと15,000円から20,000円くらいです。ナパへ旅行に行けない人でも、世界的に有名なナパ・ヴァレーの高品質ワインを日本に居ながらにして楽しむことができます。

かの有名な「オーパス・ワン」を超える感動ワインに出会えるかもしれません。