北欧スウェーデンの空気清浄機専業メーカーである「ブルーエア(Blueair)」。シャープやダイキンの空気清浄機とは異なるコンセプトのユニークで高性能な空気清浄機を提供しています。ブルーエアの特徴とおすすめ機種について紹介します。
ブルーエアの空気清浄機の特徴
ブルーエア(Blueair)は、1996年創業のスウェーデンの空気洗浄機専業メーカーです。日本国内では 2010年から製品の販売を開始しています。
ブルーエアが販売する空気清浄機には、「HAPASilentテクノロジー」と呼ばれる独自技術が採用されており、超微粒子を高精度で除去することができます。
<HEPA Silentテクノロジーの仕組み>
各部の名称は若干異なりますが、プレフィルター、集塵フィルター、脱臭フィルターの3層で構成されている点は、シャープやダイキンのファン式空気清浄機と同じ仕組みです。
プレフィルター | 大きなホコリを取り除く |
HEPASilentフィルター | プレフィルターで捕集できない花粉やカビなどを取り除く |
カーボンフィルター | ニオイを取り除く |
イオナイザーで帯電させた微粒子を、分極した多層フィルターで電気的に強力に吸着させる仕組みです。
ブルーエアと国産メーカーの違い
ブルーエアが国産メーカーの空気清浄機と大きく異なるのは、フィルターに対する考え方です。
まず、フィルターの構造をBlue 3000シリーズの例でみてみましょう。内部断面図をみるとわかる通り、空気清浄機の中心で回転するファンの外側をフィルターが取り囲んでいます。
Blue 3000シリーズ外観 | 内部断面図 |
フィルターは、HEPASilentフィルターとカーボンフィルターがセットになった「Particle+Carbon Filter」と、外側を囲む布製のプレフィルターに分かれています。
Particle + Carbon Filter | プレフィルター |
プレフィルターは、劣化したタイミングで交換、内部の「Particle+Carbon Filter」は、24時間常時稼働した場合、約6ヶ月ごとの交換が必要です。
フィルターのお手入れ、交換についての考え方の違いを国産メーカー(シャープ)とブルーエアとで比較してみましょう。
シャープ FU-R50 | ブルーエア Blue 3210 | |
プレフィルター | ホコリを掃除機で吸い取る。(汚れがひどい時は合成洗剤を使いつけ置き洗い) | 劣化したタイミングで交換 |
集塵フィルター | 交換目安: 約10年(お手入れは必要) | 24時間使用した場合、約6ヶ月ごとの交換が必要(両者一体型) |
脱臭フィルター | 交換目安: 約10年(お手入れは必要) |
たとえば、シャープのFU-R50の場合、プレフィルター、集塵フィルター、脱臭フィルター、それぞれにお手入れの手順が紹介されています。
ブルーエアの場合は、「汚れたらお手入れ」という考え方はありません。
フィルターが「汚れたら交換」という考え方です。
この点が 「フィルターは汚れたらお手入れ、約10年で交換」がほとんどの国産メーカーの空気清浄機と異なります。
ブルーエアの最新空気清浄機
ブルーエア(Blueair)の最新の製品ラインナップは以下のようになっています。
Protect
プロテクト
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Blueairのフラッグシップモデル。他機種の「HAPASilent テクノロジー」を凌ぐ「HAPASilent Ultraテクノロジー」は、0.03μmの超微粒子を 99.99%以上除去可能。
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DustMagnet
ダストマグネット
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北欧家具のようなデザインで、ハウスダストの除去にフォーカスした製品。HAPASilent テクノロジー対応
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Blue 3000シリーズ
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スタンダードモデル。部屋の広さに応じて、44畳/35畳/15畳と最大適用床面積が異なる3機種がある。HAPASilent テクノロジー対応
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Blue Pure
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構造がシンプルな小型・廉価版モデル。フィルター機能は、HEPA Silentではなく通常のHEPAフィルター
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Classic
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”Protect”シリーズが発売される前のフラッグシップモデル。HAPASilent テクノロジー対応。センサー付きとセンサーなしの機種がある。
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ブルーエアのスタンダード製品は 「Blue 3000シリーズ」です。
その上位機種である「プロテクト」や「ダストマグネット」は、より広い空間に対応したハイパワー製品です。
フラッグシップ製品である「プロテクト」シリーズは、「HEPA Silentテクノロジー」よりも更に細かい0.03μmの超微粒子を 99.99%以上除去可能な「HAPASilent Ultraテクノロジー」を採用しています。
初期のころの製品は、「Classic」として現在も販売しています。
また、廉価版の「Blue Pure」は、低価格ですがフィルター機能が 「HEPA Silentテクノロジー」ではなく、通常のHEPAフィルターとなっているようです。
ブルーエアの空気清浄機 おすすめ機種は?
ブルーエアの空気清浄機のおすすめ機種「Blue 3000シリーズ」を紹介します。
Blue 3210 | Blue 3410 | Blue 3610 | |
最大適用床面積 | 15畳 | 35畳 | 44畳 |
フィルター | HEPASilentフィルター | HEPASilentフィルター | HEPASilentフィルター |
サイズ | 20 x 20 x 42.5 cm | 26 x 26 x 52 cm | 33 x 33 x 52.2 cm |
重量 | 1.7kg | 3 kg | 6.5kg |
発売 | 2020年12月 | 2020年12月 | 2020年12月 |
参考価格(2024/3/3) | 17,700円 | 30,464円 | 41,200円 |
外観 |
Blue 3000シリーズは、高いデザイン性と、高度な集塵性能を兼ね備えた空気清浄機です。
Blue 3210は、直径20cm、高さ 42.5cmの円柱形で重量も1.7kgと極めて軽量なため、持ち運びが簡単です。
空気清浄機の周囲をファブリックのプレフィルターが覆っています。
プレフィルターのカラーは5色。
左から、Artic Trail, Night Waves,Archipelago Sand,Winter Reed,Aurora Lightです。
運転音も極めて静かで、省エネ性も兼ね備えています。
99.97%除去 | 0.1μmまでの有害物質を99.97%除去
花粉、ダニなどのハウスダストはもちろん、0.1μmほどのウイルスレベルの微粒子まで99.97%除去*します。 |
HEPA Silentテクノロジー | 粒子イオン化技術と高性能フィルター技術を融合した、ブルーエア独自の空気清浄技術です。空気中に漂う有害物質を大量に吸引し、イオナイザーでマイナスに帯電。分極された多層構造のフィルターに、静電気の力で強力に吸着し除去します。 |
360°吸引 | 360°から空気を吸い込み、低電力でも効率よくパワフルに空気を供給。 |
静かな運転音 | 「スピード 1」運転時、18dB |
省エネ | 1日当たりの電気代はわずか約1.4円*と高い省エネ性能を実現しています。(スピード1の場合) |
「Blue 3210」は、適用床面積 15畳ですが、より広い空間用には、35畳用の「Blue 3410」、44畳用の「Blue 3610」があります。サイズ、重量は Blue 3210より大きくなります。また「Blue 3610」は円柱形ではなく四角くなります。
内部の「Particle + Carbon Filter」は、先に説明したとおり、半年〜1年での交換が必要です。
外側の「プレフィルター」は、「劣化したタイミングで交換」です。
Particle + Carbon Filter | プレフィルター |
その他のメーカーについては、以下の記事で紹介しています。
シャープの空気清浄機 空気清浄能力だけに注目した機種別比較とおすすめ機種は?