AirDogの高性能空気清浄機。本社・開発・性能に関する3つの謎

AirDog空気清浄機 高性能空気清浄機

「シリコンバレーで開発された世界最強レベルの空気清浄機」とうたっているAirDogの空気清浄機。最近ではテレビCMなどでも見かけるようになりました。しかし詳しく調べていくと、いろいろ不思議なことが。その実態について調べてみます。

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AirDogはどこの国の企業なのか?

高性能空気清浄機を調べていて見つけたAirDog。AirDogのWebサイトをみると、「シリコンバレーで開発された世界最強レベルの空気清浄機」とかなり勢いを感じさせるキャッチコピーが目に入ります。

技術的な裏付けを調べようとおもい、日本法人のWebサイトをみてみましたが、あまり満足のいく情報が掲載されていません。仕方ないので、米国かグローバルのWebサイトを検索して探します。

https://airdogusa.com/ というURLが検索で見つかったのでクリックしてみると、ほんの1秒ほど以下のようなページが表示され、

すぐに以下のようなページが表示され、中身が閲覧できません。

通常、全世界で製品を販売している企業は、開発した本国のサイト(通常は英語)をみれば、詳細な情報が掲載されています。販売先の1つである日本法人は、本社に比べれば社員も少ないため、Webサイトに情報が少ないのは致し方ありません。

しかし、本国の情報にアクセス制限をかけるというのは非常に不可解です。なにか見られては困る情報があるのかと勘ぐってしまいます。

これが、AirDogについて調べようとおもったきっかけでした。

本当にシリコンバレーで開発されたのか?

さらに検索を続け、なんとか英語圏でより詳細な情報を掲載しているWebサイトを探し続けます。

かなり苦労して以下のWebサイトを見つけることができました。

https://www.airdogint.com/

今度は、アクセス拒否をされず自由に閲覧できます。

しかし、ここで新たな疑問が生じます。

Webサイトの一番下を見ると、”Powered by Linkjoint”という文字があります。

“Powered by ○○”というのは、通常「○○のツールを使ってこのWebサイトをつくっていますよ」という意味です。個人のWebサイトでサイトの信頼性を高めるために有名なツールの名前を出すことはあります。しかし、企業サイトであまりこの表現を見たことはありません。

気になったので、この「Linkjoint」という企業を調べてみると、なんとデジタルマーケティング支援する中国企業でした。Linkjoint

更にオフィスアドレスをみると以下のような表記になっています。

Office Address: 3637 San Gabriel River Parkway, Pico Rivera, Los Angeles, CA 90660.

あれ?シリコンバレーから移転したのでしょうか?

Googleストリートビューでこの住所の付近をみてみるとこんな写真がでてきました。

イメージしていたテクノロジー企業の本社の開発拠点とは異なります。いったい開発はどこでしているのでしょうか?

試験機関は実在するのか?

企業情報を調べるのはいったんあきらめ、今度は製品について調べてみます。

「ウィルスの6分の1サイズ  0.0146μmの微細粒子まで除去」という文言が目を引きます。

高性能空気清浄機で知られるブルーエア(Blueair)の最上位機種 Protectでも、0.03μmの超微粒子までが限界です。

もし、この「0.0146μmの微細粒子まで除去」というのが事実であれば、家庭用空気清浄機としては世界最高レベルの性能です。さっそく、どこの試験機関でどんな試験をしたのか調べてみます。

試験内容については、一番下に小さく書かれています。

【試験機関】X3s,X5s:National Center of Quality Supervision and Inspection and Testing for Air Conditioning Equipment/X8Pro:National Air Cleaner & Gas detect Production Quality Supervision and Inspection Center【報告書番号】X3s:NCSA-2019A-0076/X5s:2016A483/X8Pro:100005837【試験対象】粒子状物質(14.6nm、51.4nm、101.8nm)【試験空間】30㎥【試験方法】Airdog稼働時の除去効率と自然減衰率を比較【試験結果】0.0146μmの粒子を(X3s:30分/X5s:42分/X8Pro:22分)で99.9%以上除去

試験機関は「National Center of Quality Supervision and Inspection and Testing for Air Conditioning Equipment」となっています。

この試験機関がどこの国のどんな組織なのかネットで検索してみます。

結果は・・・なんと「存在しません」。

正確に言うと 検索で見つけられませんでした。

試験機関が見つけられないとなると、「0.0146μmの微細粒子まで除去」という性能が本当なのかどうかの判断ができません。

結論)AirDogは信頼できるのか?

空気清浄機メーカー「AirDog」の本社・開発・性能の謎についてしらべてみました。

結論からいうと、「よくわからない」というのが実情です。

AirDogは、家庭用空気清浄機としてはかなり高額な製品となります。

X5s X3s

家庭用であれば、より手軽な値段で手に入るシャープやダイキン、ブルーエアの製品を使ったほうがいいかもしれません。

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