海外留学の学費・寮費・生活費|為替手数料・送金手数料を抑えられる最もお得な支払い方法は?

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海外留学の学費や生活費の支払いで悩むのが費用の支払い方法です。米国の大学の学費や寮費、生活費を日本から支払う方法で、もっともお得な方法を探ります。

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留学費用の支払い

学費や寮費などの留学費用は、渡航前に振り込む場合には日本から指定口座に送金するしかありません。

支払い方法は、クレジットやデビッドカードを使う方法、国際送金(International Payment)を使う方法などがあります。銀行口座から直接振り込む方法(New bank account)は、現地の銀行口座をもっていないと利用できません。クレカは手数料がかなり高いので、手数料を少しでも抑えられる国際送金を使うのが現実的です。

海外留学の学費支払い方法の例

International Paymentを利用する場合の問題点が2つあります。

1つ目は、大学の資金管理団体が指定してくる支払い金額が円指定で、しかも為替レートが上乗せされていることです。下記の例は、1ドル 142.2円のときに $6,311.66を国際送金で支払おうとしたときの振込指定金額です。

国際送金の場合の支払い金額の例

$6,311.66 * 142.2円/$ = 897,518円のはずなのに、なぜか915,360円が指定されています。

計算すると為替レートが145円となっており、約3円上乗せされています。

2つ目は、日本の銀行から送金する場合も、送金手数料に加え、円建てで送金する場合に取り扱い手数料(送金金額の1/20%, 最低2,500円)も取られることです。

例:三菱UFJ銀行 外国送金手数料

3ヶ月以内の短期留学の場合には、渡航前の振込だけで済みますし、日本の銀行からしか送金できないので、為替レートが不利でも、送金手数料が高くても日本の銀行を利用するしかありません。

しかし6ヶ月以上の長期に渡って留学する場合には、四半期ごとに支払いが発生することがあります。その場合には、渡航後の2回目以後の支払いについては、以下に説明する方法で送金にかかる総コストを抑えることができます。

1.現地の銀行口座を開設する

2.Wise送金サービスで現地の銀行口座に送金

3.現地銀行口座から、大学資金管理団体に支払い

現地の銀行口座を持つ

米国に入国し、住むところに落ち着いたらまず行いたいのが現地の銀行口座の開設です。留学中、友人同士でお金をやり取りしたり、このあと説明する学費・寮費の支払いなどに使えます。

米国で個人向け金融サービスを提供している銀行は以下のようなものがあります。

  1. チェース銀行(JPMorgan Chase & Co.)
  2. バンク・オブ・アメリカ(Bank of America)
  3. ウェルズ・ファーゴ(Wells Fargo)
  4. シティグループ(Citigroup)

どれでもよいので、住居から比較的近いところにある銀行で口座をつくるとなにかと便利です。

以前は、三菱UFJ銀行の「カリフォルニアアカウント・プログラム」によって、日本にいながらアメリカのユニオンバンクの口座を開設することができました。しかし、ユニオンバンクがU.S. Bankに売却されたことに伴い、このサービスは2022年11月を持って停止されています。(詳細)

現在の三菱UFJ銀行の海外口座ご紹介サービスは、U.S.Bankへの取次のみで、対象は「三菱UFJ銀行にお取引がある満18歳以上の日本居住の個人で、米国ビザを取得し、原則90日以内に米国に居住予定のお客さま」となっています。

Wiseを使う

海外送金サービスは、いくつか種類がありますが、送金手数料、為替手数料を考えた場合に、もっとも安いのが、WISE (旧TransferWise)です。

WISEの場合は、為替レートが市中レートを適用しているので為替手数料がかからず、手数料が送金額の0.62%と明快なのが特徴です。

国際送金サービスの比較とWiseの使い方についてはこちらの記事にまとめました。

留学生への外貨送金|送金手数料が安い、おすすめの海外送金サービスは?

WISEの送金設定画面の例です。

WISEの送金設定画面

WISEをつかって現地の銀行口座に振り込んでしまえば、あとは簡単です。

現地の銀行口座から、大学に指定されている振込先口座へ米国内の振込手続きで完了します。

実際に2つの送金方法の金額を比較してみます。

三菱UFJ銀行の国際送金で支払う場合 WISEと現地銀行口座から支払う場合
振込額 $6311.66 $6311.66
大学指定金額 915,360円
送金手数料 3,000円 (6,001円)
為替取扱手数料 2,500円
合計金額 920,860円 903,172円

920,860円 – 903,172円で、差額 17,688円 WISEのほうがお得になりました。

実際にWISEを使うにあたり、1点注意点があります。

日本からWISEで現地銀行口座に送金する場合には、1回あたり100万円を超えることができません。

WISE国際送金の上限額

留学関係費用で 100万円を超える金額を振り込む必要がある場合には、WISE経由での現地銀行口座への送金を何回かにわけて行う必要があります。