大学生もMacBookを利用する人が増えています。大学新入生向けのMacBookパソコンの選び方とおすすめの購入方法について説明します。
大学生にもMacBookはおすすめ
一昔前までは「大学生にはWindowsパソコンがおすすめ」という意見が大半を占めていました。しかし、最近ではWindowsパソコンと並べてMacノートパソコンも選択肢として挙げている大学生協がほとんどです。
例えば、早稲田大学生協では、大学新入生向けにPanasonic Let’s noteと、Apple MacBook Air 13インチをすすめています。
他の有名大学の生協でも、WindowsパソコンとMacパソコンを並べて、選べるようにしています。
デザインのスタイリッシュさ、iPhoneやiPadの連携しやすさでMacBookを選びたい学生も多いと思います。実はMacBookにはいくつかの種類があり、新品だけでなく、特に中古品や整備品を選ぶときに注意が必要です。
現在 Appleの公式ホームページで販売されているMacBookは大きくわけて8種類あります。
製品名 | 最小構成価格(税込:円) | 発売開始時期 |
13インチ MacBook Air (M1) | 134,800 | 2020年11月 |
13インチ MacBook Air (M2) | 164,800 | 2022年7月 |
15インチ MacBook Air (M2) | 198,800 | 2023年6月 |
14インチ MacBook Pro (M3) | 248,800 | 2023年11月 |
14インチ MacBook Pro (M3 Pro) | 276,800 | 2023年11月 |
14インチ MacBook Pro (M3 Max) | 328,800 | 2023年11月 |
16インチ MacBook Pro (M3 Pro) | 398,800 | 2023年11月 |
16インチ MacBook Pro (M3 Max) | 454,800 | 2023年11月 |
初めてMacBookを買う方には製品ごとの違いを理解するのが難しいかもしれません。分かりにくいMacBookの種類の違いを整理してみます。
MacBookの種類とCPUの特徴
MacBookの選び方には3つのポイントがあります。
- 「MacBook Air」か「MacBook Pro」か
- CPUの世代
- CPUの種類(同一世代内)
MacBook AirかMacBook Proか
MacBookには 「MacBook Air」と「MacBook Pro」があります。一般的には、MacBook AirよりもMacBook Proのほうが、CPU、メモリ、ストレージ、接続ポート、拡張性などの性能が高くなっています。その分、MacBook Proのほうが本体価格が高くなっています。
高度なデザインや、動作の重いプログラムを実行させるならともかく、一般的な大学生の用途では、MacBook Airのスペックで十分です。
CPUの世代
以前はAppleのパソコンにもIntelのCPUが使われていましたが、2020年からAppleは自社設計のCPUを採用するようになりました。現在、AppleのパソコンのCPUには、発売時期によってM1, M2, M3の3世代のCPUが使われています。発売時期が後のCPUのほうが当然性能が高いわけですが、費用対性能を考えたときに、必ずしも最新のM3チップをつかったパソコンが最善の選択肢とは限りません。ちなみに以下の表にある「CPU Mark値」とは、PASSMARK社のCPU性能比較サイトの値を参照しています。
CPU種類
|
M1
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M2
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M3
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発売
|
2020年
|
2022年
|
2023年
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CPU Mark値
|
14,186
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15,387
|
18,938
|
CPU Mark値がパソコンの性能を決めるすべてではありませんが、CPU同士の性能を比較するときの1つの目安にはなりえます。
CPUの種類(同一世代内)
M1, M2, M3それぞれの世代において、同一世代のCPUの中に、さらに3種類の性能の異なるCPUが存在します。
例えばApple M3チップの場合は、以下のように「M3」, 「M3 Pro」, 「M3 Max」の3種類があります。(Apple公式)
つまり、現在のAppleのノートパソコン用のCPUは9種類があり、そのいずれかが使用されているのです。
M1 | M1 Pro | M1 Max |
M2 | M2 Pro | M2 Max |
M3 | M3 Pro | M3 Max |
おすすめは、MacBook Air M2 13インチ
さて、いろいろな種類があるMacBookですが、はじめての人が購入するのに適した機種は、ずばり
「MacBook Air M2 13インチ」でしょう。
MacBook Air 13インチ M2チップ (8コア CPU) 8GB ユニファイドメモリ 256GB SSD |
他の機種と比較して、この機種を選んだのはいくつか理由があります。
MacBook Air M1と比較して
Appleの公式サイトでいまだに販売されているところをみると「MacBook Air M1」は、いまだに根強い人気があるようです。M1チップに対するM2チップの性能差は最大1.4倍と公式サイトにあります。
しかし一方で、「その他の性能面では両者とも大差ない」という意見もあります。実際に比較したものが以下の表です。赤字部分が、優れている箇所になります。
(日本時間の2024/3/5に AppleがMacBook Air M3を発表したことにより、MacBook Air M1は、Apple公式サイトでは販売されなくなりました。また、MacBook Air M2は、税込価格が 164,800円から、148,800円へと16,000円値下げされました。)
機種 | MacBook Air M1 | MacBook Air M2 |
価格(2024/3/4まで) | 134,800円 | 164,800円 |
価格(2024/3/5から) | N/A | 148,800円 |
ディスプレイ | 2560×1600ピクセル | 2560×1664ピクセル |
ワイヤレス | Wi-Fi 6対応 | Wi-Fi 6対応 |
Bluetooth | Bluetooth 5.0 | Bluetooth 5.3 |
カメラ | 720p FaceTime HDカメラ | 1080p FaceTime HDカメラ |
外部端子 | 2つのThunderbolt/USB4ポート | 2つのThunderbolt/USB4ポート |
オーディオ | ステレオスピーカー | 4スピーカーサウンドシステム |
充電 | USB-Cのみ | USB-Cに加え、MagSafe 3充電ポートあり |
重量 | 1.29kg | 1.24kg |
価格差を考えると、同程度の性能であれば、MacBook Air M1を選択するのもありです。しかし、M1チップは 3年半も前の2020年11月に発売されたCPUであり、今後のOSサポート期限を考えると、より新しい機種(M2)を選んでおいたほうが安全と考えます。
MacBook Pro M3と比較して
M2チップより新しいCPUを搭載したMacBookとして「MacBook Air M3」があります。MacBook AIr M2を、MacBook Air M3/ MacBook Pro M3と比較すると以下のようになります。
製品 | MacBook Air M2 | MacBook Air M3 | MacBook Pro M3 |
定価(税込) | 148,800円 | 164,800円 | 248,800円 |
CPU | M2チップ | M3チップ | M3チップ |
メモリ | 8GB | 8GB | 8GB |
ストレージ | 256GB | 256GB | 512GB |
ディスプレイ | 2560×1664ピクセル | 2560×1664ピクセル | 3024×1964ピクセル |
ワイヤレス | Wi-Fi 6対応 | Wi-Fi 6E対応 | Wi-Fi 6E対応 |
Bluetooth | Bluetooth 5.3 | Bluetooth 5.3 | Bluetooth 5.3 |
カメラ | 1080pFaceTime HDカメラ | 1080pFaceTime HDカメラ | 1080pFaceTime HDカメラ |
外部端子 | 2つのThunderbolt/USB4ポート | 2つのThunderbolt/USB4ポート | 2つのThunderbolt/USB4ポート |
その他端子 | HDMI, SDXCカード | ||
オーディオ | 4スピーカーサウンドシステム | 4スピーカーサウンドシステム | 6スピーカーサウンドシステム |
充電 | USB-Cに加え、MagSafe 3ポート充電ポートあり | USB-Cに加え、MagSafe 3ポート充電ポートあり | USB-Cに加え、MagSafe 3ポート充電ポートあり |
重量 | 1.24kg | 1.24kg | 1.55kg |
バッテリー | 52.6Whリチウムポリマー | 52.6Whリチウムポリマー | 70Whリチウムポリマー |
MacBook Air M2と MacBook Air M3の大きな違いは、CPUをのぞけば「MacBook Airを閉じた状態で2台の外部ディスプレイに表示できる」という点のみです。M2チップに対してM3チップの性能は CPU Mark値において1.2倍程度になっています。ただこれがMacBook Air M3の購入を促す決定的な差になるかというと微妙です。
高度なデザインや、動作の重いプログラムを実行させるならともかく、一般的な大学生の用途では、MacBook Air M2のスペックで十分と考えます。
一方 MacBook Pro M3との比較です。最も右列の赤字部分がMacBook Pro M3のほうが優れているところです。逆に重さはMacBook Airより、MacBook Pro M3のほうが1.55kg重くなり、キャンパス内で持ち歩くのに少々不便に感じるかもしれません。この点でも MacBook Airのほうがおすすめです。
どこで買うのがベストか?
さて、MacBook Air M2を買おうとしたときに、どこで買うのがお得でしょうか?
大学生協では、以下のような「◯◯サポート」と銘打って、延長メーカー保証(通常は購入後1年を4年に延長)や、修理時の代替機貸出サービス、セットアップサポートなど、いろいろな価格を本体に上乗せしようとしてきます。
もちろん、自分専用のパソコンをもつのが初めてで不安を感じる人には、この手のサポートを否定するものではありません。しかし、このような追加サービスが不要で、純粋にパソコン本体だけを購入したいのであれば、Apple公式の「学生・教職員向けストア」で購入するのが一番お得です。新学期には教育割引だけでなく、購入価格に応じたギフトカードがもらえます。(MacBook Air M2購入時には 24,000円のギフトカード)
MacBook Air M2の価格
一般向け | 教育価格 |
148,800円から | 133,800円から |
教育価格で購入できるのは、「大学生、大学に受け入れられた学生、大学生の親、教育関係者など」となっています。最近では、UNiDAYSとよばれる認証システムで、資格確認が厳しくなっているようです。