おうちのWi-Fi改善計画(後編) 3,000円以下でWi-Fi電波が届かない場所をなくす

光回線の速度改善 Wi-Fi改善

Wi-Fiの電波が届きにくい部屋の通信状況を改善できるか?
3,000円以下の安価なWi-Fi中継機を使って、家の隅々までWi-Fiがつながるようにできるか挑戦してみました。Wi-Fi中継機の設置方法と改善結果についても解説します。

前編)
・Wi-Fi電波が届かない部屋がある。そのときどうする?
・Wi-Fi中継機の最適な置き場所を探すには?
iPhoneユーザー向けのWi-Fi環境チェックアプリ 「AirMacユーティリティ」の使い方
・我が家のWi-Fi強弱マップ

後編)
Wi-Fi中継機の選び方
どこに中継機を置くべきか?
5GHzと2.4GHzのどちらを使う?オススメの設定は?
Wi-Fi中継機で電波は届くようになったのか?
まとめ

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Wi-Fi中継機の選び方

今回は、安価にWi-Fi環境を改善するのが目的なので、最低限の機能でOKとします。

目標価格は3,000円以下。選ぶにあたって、重視したのは以下の4点です。

1.コンセントの上のポートを塞がないか?
2.アンテナが飛び出ていないか。
3.通信規格802.11acに対応しているか?
4. デュアルバンド対応か?

この他に子機側の位置や距離を判別し、電波を最適に届ける「ビームフォーミング機能」や、複数の端末にデータを送信できる技術「MU-MIMO機能」などもありますが、価格が高くなるので見送ります。

1.コンセントの上のポートを塞がないか?

設置場所を取らず、コンセント2口のうち、残った片方を塞がない直挿しタイプを選びました。

2.アンテナが飛び出ていないか。

場所を取らないアンテナ内蔵型を選びました。

アンテナ外出し型
アンテナ内蔵型

3.通信規格802.11acに対応しているか?

現時点で親機がバッファロー社のWSR-2533DHP3で802.11acまでの対応です。
最新のIEEE802.11axに対応している必要がありませんので、802.11ac対応のものを選びました。

Wi-Fi(無線LAN)規格
策定時期
最大通信速度
周波数帯
IEEE 802.11a
1999年10月
54Mbps
5GHz
IEEE 802.11b
1999年10月
11Mbps
2.4GHz
IEEE 802.11g
2003年6月
54Mbps
2.4GHz
IEEE 802.11n
2009年9月
600Mbps
2.4GHz/5GHz
IEEE 802.11ac
2014年1月
6.9Gbps
5GHz
IEEE802.11ax
2021年2月
9.6Gbps
2.4GHz/5GHz

4. デュアルバンド対応か?

デュアルバンドとは、親機と中継機の間、中継機とスマホ端末の間を別の周波数帯を使って、速度低下を避ける仕組みです。
これは、親機の性能を最大限に引き出すために必要と考えました。

さて、これら基準を満たす3,000円以下の機種の例として、以下の2機種がありました。

バッファロー
TP-Link
 2,500円
1,880円

バッファローのほうは販売終了になっていますが、まだネットでは在庫販売されています。
我が家は親機がバッファローなので、WEX-733DHPを購入しました。

エレコムやNECは 古いもの含めて 802.11ac対応で3000円以下の機種がありませんでした。

どこに中継機を置くべきか?

さて、いよいよ中継機の設置です。1階のどこかにおくことになりますが、候補は3箇所ありました。
「仕事部屋」「自室」「寝室」です。

ルーター親機からの電波が最も強いところがベストですが、こればかりは測定してみなければわかりません。

先の「AirMacユーティリティ」をつかって測定してみます。

仕事部屋

5GHz
-59 dBm
2.4GHz
-63 dBm

自室

5GHz
-62 dBm
2.4GHz
-56 dBm

寝室

5GHz
-76 dBm
2.4GHz
-68 dBm

自室と仕事部屋のどちらでもよさそうですが、風呂場までの障害物が少ない、自室に設置することにしました。

5GHzと2.4GHzのどちらを使う?オススメの設定は?

IEEE 802.11ac対応の機種では、理論上の最大通信速度は、5GHz帯が6.9Gbps、2.4GHz帯が600Mbpsとなっています。

親機と中継機の間は、できるだけ高速でつなぎたいところです。

Wi-FIルーターと中継機を 5GHz帯でつなぎ、中継機とデバイスは2.4GHz/5GHz帯でつなぐよう設定しました。

Wi-Fi中継機で電波は届くようになったのか?

さて、実際にWi-Fi 電波状況は改善されたのでしょうか?

iPhone SE第二世代、5GHz帯で接続した場合の結果が以下です。

風呂場

改善前
27.2 Mbps
改善後
73.3 Mbps

寝室

改善前
166.7 Mbps
改善後
  44.2 Mbps

寝室での通信速度が落ちています。

これは、もともと親機と直接通信できていたのに、中継機を挟んだためにかえって速度が遅くなったようです。

iPhone 5sで試した場合は以下の通りでした。
さすがに、5sのWi-Fi通信規格は古く、802.11nまで対応。
この規格ですと2.4GHz/5GHzともに通信速度600Mbpsまでが最大です。

風呂場

改善前
4.2 Mbps
改善後
22.4 Mbps

寝室

改善前
20.8 Mbps
改善後
31.0 Mbps

こちらは、両方とも通信速度の改善がみられました。
端末の性能が低いほど、中継機の効果が発揮されるようです。

まとめ

おうちのWi-Fi環境を改善するときのポイントは以下のとおりです。

・Wi-Fiの電波強度を調べたいときは
iPhoneユーザーには、Wi-Fi電波の強度を調べられる AirMacユーティリティは便利です。

・Wi-Fi中継機と親機のバランスに注意しましょう。
中継機が出せる通信速度は、Wi-Fiルーター親機の性能を超えられません。

不必要に高額なものを買わないようにしましょう。

・Wi-Fiの性能は、利用するスマホの機種によっても変わります。
スマホの機種変更を予定しているのであれば、ルーターを買い替えたり、中継機を買う前にちょっと我慢してみましょう。中継機を買わなくとも、スマホの最新機種で状況が改善されることもあります。

参考記事:Wi-Fi中継機のおすすめ人気ランキング

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