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億り人になり損ねた話 〜チャンスはまた来る?

今から約7年前、2014年に知人の誘いを受け、初めての転職をしました。

給与はそれほど高くなかったのですが、給与の他にボーナスとして用意されたRSU(Restricted Stock Unit)がすごくて、当時の時価総額で1,800万円相当の株を4年間に分けて毎年付与(1年あたり450万円程度)という高待遇でした。

金額の多さはもちろんですが、自分を高く評価してくれたことにものすごい喜びを感じたことを覚えています。

ただし、万が一株価が下がってしまったら、受け取る報酬は減りますし、5年目以降の待遇については何も保証されていません。ある意味、自分の人生を賭けたハイリスク・ハイリターンの報酬体系です。

実際に転職してみると、はじめてで学ぶことが多く、待遇もいいので最初のうちはとても楽しく仕事をさせてもらっていました。ただ、残念なことに、その後会社の中でいろいろな変化があり、仕事をする上で我慢の限界を超えてしまい、2年間で転職することとなりました。

退職までに付与されていた株式は契約条件の約半分。株式がもらえるのは在籍していることが条件なので、契約期間4年の半分の2年間で退職してしまうと残りの半分はもらえません。

退職したらその会社とはきっぱり縁を切りたいという気持ちでいたのと、入社以来株価が低迷していたこと、まとまったお金が必要だったこともあり、付与された株を退職直後にすべて売却してしまいました。翌年の税金がかなりきつかったです。(笑)

そしてあれから5年の月日が流れました。

その後、その会社は順調にビジネスを伸ばし、株価は、私が退職した5年前の10倍になりました。

俗に言う「テンバガー」だったのです。

もし、残り2年間辛抱して会社に居続け、株式をすべて受け取って売らずに保有していたら2億円近い時価総額になっていたはずです。税金をはらっても1億円以上は優に手元に残ったと思います。

「辛抱すればよかったのに、バカだなぁ」と思われる方もいるでしょう。

私自身、まったく後悔がないと言ったら嘘になります。ただ、

●自分が望まない仕事、成長を感じられない仕事を何年も続け、人材としての市場価値(稼ぐ力)が下がってでも、資産形成を優先するのか

●目先の報酬にとらわれず、市場価値、稼ぐ力を常に鍛えて、入金力を維持し続けるのか

どちらを取るかはその人の考え方次第です。

株価10倍になったのはあくまで結果論であって、5年前にそれを確信をもって予測出来た人はいないでしょう。私も予測できませんでした。予測できたとしても会社に残ったか?と聞かれるとNoでしょうね。キャリアアップにならない仕事を続けて人材としての市場価値がさがるのは、別の意味でリスクを抱えることになります。

結局、私自身は後者を選択しましたが、幸いなことに更に仕事の経験を積んで、稼ぐ力(=入金力)は維持できています。

まあ、いろんな会社・仕事を経験できたし、長い人生でみて悪くはない選択だったかなと思っています。

過ぎたことをいつまでも後悔しても仕方なし。

億り人になるのが数年〜10年くらい遅れただけ。また、チャンスは来るさ という感じです。

この手の話しは、外資系IT業界ではよくある話で、例えば、Amazon, Google, Microsoftなどの日本法人が立ち上がったばかりの、わりと初期の段階で入社した人が、5年も経たずして億り人になったというのは、昔からよく聞きます。

日本市場が世界から見て魅力的であり続けることが前提ですが、これから日本に進出してくる外資系スタートアップ企業が5年後、10年後におなじようなアメリカン・ドリームを提供してくれる可能性はあるわけです。これからの若い人は、キャリアを磨きつつ、一気に資産を増やす方法として、こうした機会も検討されるとよいでしょう。もちろん 自分が入社しなくてもテンバガー候補をみつけて5年、10年投資し続けるというのも当然アリです。

しかし、「億り人」「FIRE」に代表されるような経済的自由を手に入れる方法は、「投資で増やす」だけではありません。

両学長のリベラルアーツ大学でも紹介されている通り、「増やす力」だけでなく、「稼ぐ力」や「貯める力」などもあわせた総合力が必要です。

私自身は、投資による「増やす力」はまだ修行中なので、当面は「稼ぐ力」と「貯める力」を中心に資産が築いていければよいかなと思っています。